春季例大祭 御旅祭

莵橋神社の春季例大祭は「お旅まつり」と呼ばれている。北陸三大まつりの一つに数えられる。


 御輿の渡御は古式にのっとり行列を整え、旧小松城大手前に渡御し天下泰平を祈願し、その後小松市内全氏子区域を巡幸する。
 奉納行事として獅子舞、諏訪太鼓のほかに、曳き山の上で子供が歌舞伎を演じる「曳山子供歌舞伎」が有名である。近江長浜、武蔵秩父と並んで全国三大曳山子供歌舞伎といわれている。
 小松市内には曳き山が八基ある。江戸時代中期に作られたもので、どの曳き山にも当時の技術の粋が集められ、至るところに趣向を凝らし、たいへん絢爛たるつくりとなっている。
 その八基の曳き山が勢揃いすることを「曳き揃え」という。小松市内の会場に八基がならび、子供歌舞伎が奉納される。夕方からライトアップされ、夜のとばりの中に浮かびあがる曳き山の姿は、まさに圧巻である。
 曳き山のつくり以上に、各町の運営方法に特徴がある。30代から40代の中堅どころが「5人衆」に選ばれ、中心となって曳山子供歌舞伎の運営にあたる。それぞれ各町で古くからのしきたりにそって行われ、その運営方式が無形文化財に指定されている。
 近年、お旅まつりにあわせて全国子供歌舞伎フェスティバルが行われている。全国各地の子供歌舞伎を一度に見ることが出来るようになり、さらに参拝者が増えた。
 祭礼期間中、莵橋神社参道には露店が300軒以上ならび、全国からの参拝者でたいへんな賑わいである。車や汽車がなかった時代は、金沢や山中からでもたくさんの人が歩いてお参りに来たという。片道3時間から5時間かけても、お参りせずにはいられない祭だったようだ。加賀の国の人々にとって、特別なお祭りとして、位置づけられていることが伺える。

お旅祭は毎年5月13日~16日であったが、近年は五月の第2水曜日に神渡し神事、続く金土日を祭礼日としている。


お旅祭曳山八基曳き揃え
全国子供歌舞伎フェスティバル