御祭礼
  • 1月1日    歳旦祭
  • 1月14日  左義長
  • 2月17日  祈年祭
  • 3月27日  鎮火祭
  • 5月15日  春季例大祭(13日〜16日) ※年によって変更あり
  • 6月30日  大祓
  • 8月1日   城趾祭
  • 8月27日  秋季例大祭(26日〜28日) ※年によって変更あり
  • 10月16日 神明宮祭
  • 11月23日 新嘗祭
  • 12月31日 大祓
  • 毎月1日   一日詣

お旅祭
春季例大祭 5月上旬



 莵橋神社の春まつりを「お旅まつり」という。北陸三大まつりの一つに数えられる。
 15日に御輿の渡御がある。古式にのっとり行列を整え、旧小松城大手前に渡御し天下泰平を祈願し、その後小松市内全氏子区域を巡幸する。神様が市内を旅するところから「お旅まつり」と呼ばれるようになったとの説がある。
 奉納行事として獅子舞、諏訪太鼓のほかに、曳き山の上で子供が歌舞伎を演じる「曳山子供歌舞伎」が有名である。近江長浜、武蔵秩父と並んで全国三大曳山子供歌舞伎といわれている。
 小松市内には曳き山が八基ある。江戸時代中期に作られたもので、どの曳き山にも当時の技術の粋が集められ、至るところに趣向を凝らし、たいへん絢爛たるつくりとなっている。
 その八基の曳き山が勢揃いすることを「曳き揃え」という。小松市内の会場に八基がならび、子供歌舞伎が奉納される。夕方からライトアップされ、夜のとばりの中に浮かびあがる曳き山の姿は、まさに圧巻である。
 曳き山のつくり以上に、各町の運営方法に特徴がある。30代から40代の中堅どころが「5人衆」に選ばれ、中心となって曳山子供歌舞伎の運営にあたる。それぞれ各町で古くからのしきたりにそって行われ、その運営部分が無形文化財に指定されている。
 近年、お旅まつりにあわせて全国子供歌舞伎フェスティバルが行われている。全国各地の子供歌舞伎を一度に見ることが出来るようになり、さらに参拝者が増えた。
 祭礼期間中、莵橋神社参道には露店が300軒以上ならび、全国からの参拝者でたいへんな賑わいである。車や汽車がなかった時代は、金沢や山中からでもたくさんの人が歩いてお参りに来たという。片道3時間から5時間かけても、お参りせずにはいられない祭だったようだ。加賀の国の人々にとって、特別なお祭りとして、位置づけられていることが伺える。

お旅祭は毎年5月13日〜16日ですが、年によって祭礼日がずれたり、延長することがあります。

  お旅祭曳山八基曳き揃え
  全国子供歌舞伎フェスティバル

西瓜祭
秋季例大祭 8月下旬


莵橋神社の秋祭りを「西瓜まつり」という。昔、この秋祭りに、西瓜を売る店が何軒も並んだ。祭りの語源となっている。
 本来は「水火(すいか)まつり」が正しい。「水」と「火」の祭りである。どちらも我々の生命にとって、根幹に関わるたいへん重要な要素である。反面、洪水や火災など一度暴れ出すと我々の手に負えない驚異ともなる。「水」と「火」の大いなる恵みに感謝をする、そして大自然に畏敬の心を表すことが、このお祭り意義である。
 27日には、「水と火の神事」が行われる。御神火で清められた御神水が参拝者に振る舞われる。この水を飲むと1年間、無病息災で過ごせるという。
 また、御祭神に因んで、古来より、力くらべの神事が行われている。
 一つは27日の子供相撲である。小松市内やその周辺の小学生がまわしをかかえて集まってくる。2人抜き、3人抜き、トーナメントなどで力を競う。氏子の人々によってたくさんの景品が用意され、勝ち名乗りを受けるごとに、景品が増える。小さな腕では抱えきれないほど、たくさんの景品をもらえる子もいるようだ。
 もう一つの力くらべとして、磐持ち神事がある。27日と28日の夜に土俵の上で行われる。ルールはいたって簡単で、80s相当の米俵を肩まで持ち上げればいい。参加は自由で、誰でも何回でも挑戦できる。毎年、100人近くが成功している。俵を持ち上げると、次ぎに石に挑戦できる。この石が何とも重く130s前後もある。石を肩まで上げられる人は、毎年2,3人しかいない。土俵の周りには、いつしか何重にも人だかりができ、どこからか「よいしょ!」とか「がんばれ!」「もうちょい!」などのかけ声がかかる。
子供相撲とともに、西瓜まつりの名物神事となっている。